(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように、ボー・バン・トゥオン国家主席の招きに応え、フィリピンのフェルディナンド・E・マルコス大統領夫妻は29日と30日の両日、ベトナム国賓訪問を行っています。
この訪問は両国の戦略的パートナーシップや最高レベルの政治的信頼の強化に貢献し、あらゆる分野での協力関係促進の原動力となるとしています。また、これはマルコス大統領が2022年6月、就任して以来、初めてのベトナム訪問となります。
力強い関係発展 維持
1976年7月12日の国交樹立以来、両国関係は順調に発展し、ハイレベルの会見や会合などが頻繁に行われています。経済協力も絶えず促進されています。2010年、両国の貿易額は25億ドルに達しましたが、2020年には53億ドルに増えました。新型コロナウィルス感染症の流行の中でも、双方の貿易額は前年を上回り、2021年に67億ドル、2022年には78億ドルに達しました。在フィリピンベトナム大使館のライ・タイ・ビン大使は次のような見解を述べました。
(テープ)
「これは困難な状況において、貿易の維持に取り組んでいる両国の努力と前向きな成果を示すものです。両国経済の相互補完関係が絶えず強化されています。また、文化、観光、草の根交流が維持、拡大されています」
現在、フィリピンはベトナムにとってASEANで6番目、世界で16番目に大きな貿易相手国となっており、ベトナムの最大のコメ輸出先ともなっています。ベトナムのフィリピンへのコメの輸出は食糧安全保障の確保を目指すフィリピン政府の努力に貢献するとしています。さらに、ベトナムは地域最大の農産物輸出国である一方、フィリピンはASEANで2番目に人口の多い国であることから両国の農業協力はさらに強化される可能性があります。
現在、両国は2021年から2024年期の戦略的パートナーシップに基づく行動計画を展開しており、今後、貿易額を100億ドルに引き上げるという目標の達成に取り組むことで合意しました。
貿易・投資の傍ら、文化、教育、観光での協力も促進されています。新型コロナウイルス感染症の抑制後、互いの国を訪問する観光客は増加しています。両国は国連やASEANなどの多国間の場で常に連携し、互いに支持し合っています。
地域と世界の複雑な状況の中で双方協力 優先
ベトナムとフィリピンは地理的条件や人口規模、発展度合、歴史、文化などに関し、多くの類似点があります。これらは互恵協力を促進するための有利な条件となっていると評価されています。さきほどのライ・タイ・ビン大使は次のように語りました。
(テープ)
「マルコス大統領の訪問は二国間関係だけでなくASEAN加盟国間の連携、およびASEANの中核的な役割の強化にも重要な意義があります。この訪問を通じて、両国関係が全面的に促進され、両国国民の利益、および地域と世界の平和、安定、協力、発展に大きな貢献をするでしょう」
およそ50年間にわたり、培われている両国関係を基礎に、マルコス大統領のベトナム国賓訪問は両国の戦略的パートナーシップ、および高級指導者の関係の深化に貢献し、あらゆる分野での協力の推進力となると期待されています。